映画『リング・ワンダリング』舞台挨拶

初めて笠松将さんの現場に行った話をさせてください。笠松さんは私が一番好きな俳優さんです。

 

昨日、主演の映画「リング・ワンダリング」の舞台挨拶に行きました。

リングワンダリング(和製英語: ring wandering)

人が方向感覚を失い、無意識のうちに円を描くように同一地点を彷徨い(さまよい)歩くことをいう。(wikipediaより)

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私が笠松さんの存在を知ったのは今からおよそ3年前のあるドラマでした。

『平成物語〜なんでもないけれど、かけがえのない瞬間〜』テレビをつけたらたまたまやっていたこのドラマで私は笠松さんを知り、好きになりました。


「私、この人が好きだ!」そう思うのに時間はかからなかった。直感だった。本能で笠松さんを好きになった。

俳優にこんなに夢中になったのは恐らく初めてだったと思う。テレビや映画をみることはあってもグッズを買ったり本格的に応援することは今までなかった。


笠松さんはドラマだとちょい役で出ていることが多くてその作品数の多さから私は全てを追えていない。これでファンだと言えるのかと言われるとそれまでなのだけれど、把握しきれなくて申し訳ないなと思いながらも少しゆるゆるスタンスで応援をさせてもらっている。


映画だと主演が多い。独特な風貌の彼は他の人にはできない役柄を演じることが多く、唯一無二の俳優だと思ってる。刺さる人に刺さる役者だと思う。

 


私はなんで彼を好きになったんだろうと考えた。平成物語の中の彼は私の理想の彼氏だった。結婚したい人だった。だから私は好きになったんだと思った。このドラマを見なければ多分私はこんなにも自分の中に沸き起こる感情を知らないまま生きていたと思う。それくらい心を揺さぶられた。

 


笠松さんは他の俳優とは少し違う匂いがする。いつも真っ直ぐで曲がったことが嫌いでこちら側にも嘘をつかないような人。一見口が悪くて捻くれているように見えるけど、そうじゃなくて自分の中の疑問を素直にぶつけてくるようなそんな人で、自分の生きる道に嘘がない人。自分の人生を真正面から受け止めて生きている人だなと感じる。がむしゃらに生きる人間味のある人で、綺麗事を言わない笠松さんの性格が本当に好きだと思った。

 


態度や話し方を人によって変えないところも彼の素敵なところで、その真っ直ぐさがいいなと思う。

「俺はこう思う、だからこうする」という選択を自分でできる人なんだと思う。自分を持っていて、それを曲げない頑固さは彼のいいところで直感で生きているというか本能で生きている感じがする。私には圧倒的に足りない部分だから惹かれたんだと思う。

 


そんなこんなで3年前から好きになったわけだけど、当時笠松さんのインスタのフォロワーは5000人ほどしかいなかった。周りに好きな芸能人を聞かれて笠松さんの名前を挙げてもみんな知らなかった。

私の中で自分が好きになったものは間違いないと思っているので笠松さんを知らない人がいたらその度に説明をした。この人の良さを知って欲しかった。彼は世間に見つかっていないだけで本当に素敵な役者だということを多くの人に知って欲しかった。

 

 

それから月日は経った。ドラマで見かける機会が多くなったからかいつのまにかフォロワーは8万人になっていた。圧倒的に人数が増えて戸惑いを隠せない。周りの人に笠松さんの名前を言うと、みんな彼のことを知るようになっていた。テレビの露出が増えることで認知されていくんだと思った。嬉しいような少し悲しいような複雑な思いだった。だけど、世間が知る前から笠松さんの存在を知り好きになれた自分を少し誇らしく思った。私の目は間違ってないんだなって思った。

 


3年前から好きになったとはいえ、笠松さんに会ったことは一度もなかった。会う機会が訪れるなんて思いもしなかった。これまでは出ている映画やドラマを見ることが応援だと思っていたし、歌手でもない俳優の応援スタンスを知らなかった。

 


今回映画の主演を務めることは知っていたけど最初は行くのをどうしようかと迷っていたくらいそんなに気にしていなかった。念のためTwitterをフォローして頭の片隅に入れていたものの、前売り券いつ買いに行こうかな〜ポストカードと紙券欲しいしネットで買おうかな〜どうしようかな〜程度にしか思っていなかった。まず舞台挨拶というものが存在することを忘れていた。(結局迷いすぎて前売り券は買わなかった)

 


ある日の夜眠れなくてTwitterを開いたら映画の舞台挨拶が決まっていた。初日の初回は3分で売り切れたらしい。15時の公演は残り数席だったので急いで確保しなんとか行けることになった。驚くくらい急に現場が決まった。タイミングって本当に大事だと思う。

席は残り数席にもかかわらず何故か真ん中より少し前の方が1席だけ空いていたのでそこをとった。残り数席のうち一番近い場所を取ることができた。

 


当日は本当に緊張しながら会場へ着いた。ずっとソワソワしていた。3年間想いを寄せた人に逢える喜びを噛み締めてその時を迎えた。

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会場は渋谷にあるイメージフォーラム。100人入るか入らないかくらいのこぢんまりとした映画館だった。趣のあるイメージフォーラムは少しコアな映画が多くて本当の映画好きが通っているようなところなんだと思った。

いろんな種類の映画があって面白そうだなと思いながらロビーで待った。ロビーは狭めなので人で溢れかえっていて外にもたくさん人がいた。

 


会場へ入る。その狭さと近さに驚いた。1列目が潰れていたので5列目だということがわかった。こんなに近い場所で会えることに戸惑いを隠せなかった。

本当に本当に近くて気持ちを落ち着かせるのに必死だった。

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前の回の舞台挨拶が長引いて少しドタバタして私たちの回の舞台挨拶は始まった。まだ全員が座りきっていない中で、時間の関係もあって早々と始まってしまった舞台挨拶。私は早めに入ったので気持ちを正した状態で見られた。

 

笠松さんの姿が見えた瞬間感極まって泣いてしまった。ずっと会いたかった人にやっと会うことができたの。自分でも引くほど泣いた。涙で笠松さんの姿がぼやけてしまうのが嫌で我慢しようと思うのに涙がとめどなく溢れてきた。

 

急ぎ足で会場に入るお客さんにも「急がなくていいですよ〜」と優しい声をかけるところも笠松さんの素敵なところだなと思った。この舞台挨拶で笠松将の素敵なところをたくさん見つけてしまった。

 

正直序盤のインタビューはなにを言っていたのか覚えていない。この感動と溢れ出る想いを落ち着かせるのに必死だった。

 


今から書くのは私が覚えている笠松さんのことと喋っていたこと。今日はメモ帳もペンもなにも持っていなかったので少し後悔した。ジャニーズの現場ではすぐにレポが流れてくるけど恐らく他界隈はそんなことがあまりないので今度からはどんな時も忘れないようにしようと思った。

 


初めて見る笠松さんは大きかった。公式ホームページによると182cmあるらしい。そりゃでかいわけだ。

笠松さんは普段オールバックで前髪がないことが多いのだけど、この日は前髪を下ろしていて私の好きなビジュでした。喉仏が大きくて野生の男性という印象。

喋り方もかしこまった感じというよりは砕けたような親近感のあるような話し方で、飾らない感じがかっこよかった。

 


笠松さんのことをずっと見てたんだけど、本当に素敵な人だなって改めて思いました。

一人一人の目を見ながら話してくれる姿にああこの人の視界に私は入ったんだなって思った。それがわかるくらいこの時間を噛み締めているように頷きながら一人一人を見ていたの。本当に穏やかで優しくて暖かい目をしてた。

 


見た目はやんちゃそうで柄が悪そうなんだけど、その中にある優しさに触れた気がする。

共演者の阿部さんが笠松さんに問いかけた時に自分に話しかけられていると気付かなかった笠松さんは『え?俺?』って素の感じで答えていて、住む世界は違ってもこの人も一人の人間なんだな〜って思った。

誰の前でもどんな場であっても繕わない素の笠松将が垣間見れて嬉しかった。笠松さんって自分をかっこよく見せようとしないんです。自分に嘘をつかないところが本当に素敵で、好きなところの一つ。自分がわからないところはわからないと言葉に出せる人で、わからないことをわからないままにしない人。隠そうとしない人。

 


この映画は2年前に撮影したとのことで、当時のことについて聞かれると、個人的に結構しんどい時期だったらしい。「僕も当時本当にしんどくて」と言っていて、ああこの人は俳優だけどこちら側に寄り添ってくれる側の人なんだなって思った。芸能人なんだけど一般人の気持ちもしっかりとわかるような人なんだと。

 


コロナ渦になった頃のことを、「しんどかったですよね、しんどいでしょ、しんどいですよね」って語りかけるように諭すようにこちら側に言ってきてもう私は大号泣ですよ。ちょうど転職の時期だったからね。その時の自分を思い出していましたよ。ああ、あの時辛かったのは私だけじゃなかったんだなって思ったらここまで頑張れてよかったなって思ったし、これから先もなんとかなるなって思いました。

 


「この作品でぜひ癒されてください」って言われて、ヒーリング効果がある映画なんだなと思った。実際心が浄化されたし、壮大な自然に触れてすごく暖かい気持ちになった。

 


笠松さんの中でこの2年のうちにいろんなことが変わったと言っていた。実際注目されるようになったのもこの2年くらいの話だし、この映画を撮った時と公開されている今とじゃ取り巻く環境はだいぶ変わったんだろうと思う。

その中で唯一変わっていないところは、彼の中にある永遠のテーマ。

映画はアートとエンタメの融合「アンタメ」(って造語を笠松さんが作って何度も連呼してました)

 


この作品はそのアンタメをひしひしと感じられる優しくて温かい映画でした。縁って不思議なもので今自分がやっている些細なこともどこかで必ず結びついていて自分のためになる。映画の中で点と点が結びついて伏線が回収されていく気持ちよさもよかった。心が疲れている人にぜひ見て欲しい良質な映画でした。

 


私は、最後に流した笠松さんの一筋の涙が忘れられない。この最後のシーンがとても好きでした。

 


舞台挨拶が映画の鑑賞前だったこともあって気持ちが落ち着かず映画の世界に入り込めてないところもあったので近々もう一度観に行こうと思っています。次はもう少し落ち着いて自分の気持ちと対話しながら見られるといいな。

 


今回初めて笠松さんに会って改めてこの人が好きだなって思いました。飾らないかっこよさと気怠い話し方の中にある不器用な優しさと自分の人生を生きているという野生感がとても素敵だなと思いました。

 


素敵な時間をありがとうございました。本当に良い時間でした。好きになれてよかった。会えてよかった。素敵な作品に出会えてよかった。これからも応援させてください。貴方のことが大好きです。

 

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p.s.

実は『あの子より、私。』の舞台で基くんのお父さん役を演じた古屋さんもキャストとして出演されていました。笠松さんとの共演シーンもあって一人で沸いていました。

なので今回は笠松さんのアクスタに加えて基くんのアクスタも一緒に持っていきました。

ケーーーイ!パパの勇姿を見届けてきたよーーー!ケーーーイ!!!!

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今疲れている人、しんどいな〜って思っている人にぜひ見て欲しい映画です。この映画を見て癒されて欲しい。