『あの子より、私。』@現場記録③④と考察

私は舞台を観劇する時、作り手側(脚本家とか作者側)のことを考えながら見てしまうことが多い。何かを生み出す時、そこには必ず意味があるんじゃないかと考える。名前ひとつとってみてもそう。関連する文字や数字、色を散りばめることで深みを持たせることが出来るし、作者側の遊び心があったりする。


今回のパンフレット作成時、「ウェスアンダーソンのオマージュっぽく作ってほしい」という注文をしていたという裏話をきき、ウェスアンダーソンにヒントがあるのではないかと思い。調べることにした。

ウェスアンダーソンは脚本家でカラフルな世界観をもち、画角や映るもの全てにこだわりがある人物のようだ。映画に一瞬だけ映り、よく目を凝らさないと見逃してしまうような小物にまで深いこだわりを持っているアンダーソンは特徴的な小物やファッションで、そのシーンの登場人物の関係性、心情、性格を表現しているらしい。岸本さんはこのウェスアンダーソンに近い世界観を表現したくて今回の舞台を創り上げたのではないかと強く感じた。ということはどんなに些細なことでも何か意味を持たせているんじゃないか、そんな気がしてならない。

 

 

今回は私が舞台の中で感じた疑問点と私なりの考察をしていこうと思います。

それと、週末に観劇した『あの子より、私。』の3回目と4回目の中で気が付いたことをとりあえず書き綴ります。観劇レポに関しては全てが終わったら更にまとめて私の中でこの舞台の理解をもっと深められたら、と思っています。とりあえず頭の中の整理をこの場で書き起こして供養。

 

 

①テーマの色

この舞台は相手より"幸せ"に見られたい女たちの物件内見バトルがテーマ。ピンク色は『幸せ』の象徴とも言われているので、恐らく『幸せ』という言葉のイメージカラーがピンクということで関連させてピンクをこの舞台のカラーにしたんだと思う。ポスタービジュアルに使われているターコイズブルーと黄色はそれぞれ、ターコイズブルーが「自由、自分のペース、独立心」という意味があり、黄色が「明るい、知的、ユーモア、好奇心を探求する」などの意味がある。この舞台の中で「私は私のままでいい」「クスッと笑える」などのキーワードが色でも表されている気がした。そこまで考えて色の配色を行っているのかはわからないけれど、私が作る側の人間ならその色でさえも意味を持たせるだろう。

 

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②ワンピースとレインコート

英美香と愛夢のワンピースの色と夕美と楓のレインコートの色を見ていてどうしてこの色なのか?というのが気になり私なりに考察しました。

 

・ワンピースの色(愛夢:オレンジ、英美香:水色)

オレンジの意味は「楽しさ、依存、自立、社交的」。依存は恐らく彼氏に尽くしそうな愛夢の性格を表す。自立は親になんと言われようが自分のやりたいことをやるという意志。水色は「冷静」「誠実」。落ち着いた雰囲気の英美香のイメージの色。

 


・レインコートの色(夕美:ピンク、楓:水色)

ピンク色は「幸せ」「華やか」など人を引き寄せるようなイメージが強い。水色は「誠実」「冷静」など落ち着いたイメージを持つ。人気者でいつも周りに人がいて自信に満ち溢れている性格の夕美と、真面目で誠実で落ち着いた雰囲気を纏う楓のイメージにぴったりだと思った。

 

色で対照的な2人を表しているところもまた、良いと思った。性格の対照的な部分を様々な角度から感じることができて、より物語に引き込まれた。

 

③意外と大事な言葉を言っているのは父説

舞台の中で夕美と楓のシーンでの言葉が印象に残るけれど、自由人で楽観的な父の放つ言葉が意外と大きなメッセージ性を持っていることに気が付いた。

『相手にあって自分にないものなんてそもそも考えるものではない』

"自分は自分なのだから人と比べる必要はない、あなたはこのままでいい"というこの舞台が伝えたい1つのメッセージなのかもしれない。

 

④名前

あとはやっと兎谷父のバンド名とか細かいものの名前が聞き取れました。

兎谷父のバンド名:パンダマエストロ (略してパントロ)

楓の小説:クラゲと食卓

兎谷父と彗の作った曲:スキとスッポン

 

 

現場備忘録

ここからは観劇レポ。流れのまま書いているので恐らく見ていないな人にはなんのこっちゃ?って感じなんだけど、基君が総じて可愛かったよって話です(笑)

 

1/21 17:30公演

大学時代の先輩と観に行きました!半ば強引?に誘いましたが楽しんでもらえたのでよかったです。ありがとうございました!基君よかったねえ~~~~~~~(母目線)

 

まず思ったのは、この間(1/18)より台詞や仕草などが増えてるな~って感じました。増えたというより補完するような言葉が増えていたように思う。

後半部分の夕美、楓、学生時代の2人の4人でじゃんけんをして負けた人が今まで言っていなかった秘密を言うシーン。「卒業式の時、(あんた)鼻毛出てた」。これ、最初に見た時、どっちの鼻毛が出てたの?って思っていたので、ああ楓の方ね!と理解できた。

最後の最後、兎谷家に取材に来たルミ達に彗が「スキとスッポン!俺たちで作りました!」と作った曲を紹介するシーン。

ルミ「(月とスッポン?)」彗「(違う違う、スキとスッポン)」。最初に見た時「月とスッポン」に聞こえてメモにもブログにも私はそう書いていたので、あ、スキね!と観ている側にわかりやすくなっていたように感じた。

 

 

本当は楓が仕組んだ今回の見学会。雨が降ってきて暖房をつけに行くシーンで暖房のスイッチをつけにいこうとした楓に対して「スイッチの場所知っているの?」の部分では、楓の動きがより分かりやすくこの家を知っているような感じに動いていた。そのあとの焦り方もより分かりやすくなっていた気がする。

 

初日を迎えてからも日々変化していることを知り、舞台は生もので作品をより良いものにするために日々磨かれているのだと思った。きっとこの世界に完成という言葉は存在しないのだと思う。

基君はこの日、舞台上で何度も片手で腕組みをしてました。これどういう心理でやっているんだろうと疑問に思ったので調べました。腕組みって不安な気持ちでいるときに自分で自分を落ち着かせるためにするみたいなんだけど、片手で腕組みをするのはそれを周囲に伝わらないようにするためらしい。基君少し緊張してました?

 

ちなみに舞台初日にIslandTVでパーマをかけたと報告していましたが、既にパーマは取れてました(笑)私はサラストが好きなので歓喜でしたが、元々ストレートが強いと取れやすくて大変だよね。

 

椅子に座っている時、彗君は携帯をよく触るんだけど、人に見えないように片手でちょっと隠しながら携帯見てました。もしかして彼女からの連絡ですか?

 

彗君は面白いものを見つけた時によく反応しています。ルミの動きに合わせて目線が動いていました。「本能?」のところは俺にはわからん、とでもいうようにちょっと首を傾げて不思議そうにしていました。恐らく彗君は論理的な人だから本能で自由に生きるルミの思考が自分にないもので不思議だったんだろうなあ。

 

スッポンパーティーの時、片手を棚に置いてもう片方の手はポケットの中に突っ込む彗君。その一連の流れがとてもかっこよくて好きなシーンの一つです。

 

セイジくん:身長175cm(実際の基俊介は168cmなので7cm足りません) 、20歳大学生。初デートはコスモワールド。

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セイジくんはウインクして(え~~~~んアイドル~~!!!)手を鉄砲の形にしてバキュンと勢いよく打ち抜いて行きました(私の心も)。

タバコが吸えないセイジ君は棒付きの飴をたばこ代わりに吸ってるんだけど、この日はたばこみたいにふかしていました(笑) 途中、目に前髪がかかって一瞬手で払う仕草がありました。何気ない瞬間だったけど、かわいかった。「お待たせ!」っていうときジャケットのボタン外してるの知らなくて片手で外している姿がかっこよかったです。

 

父の口癖が「ほら」なんだけど、それ彗と一緒なんですよね(笑)親子だなあと思いました。

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占いの時、夕美が「仕事運も占ってください」と言ったら「うーん」と言いながら割とすんなり見てくれた。1/18は「え〜〜〜」と嫌そうにしていました。

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雷が落ちて暗転したときの彗君はだるいの連呼。はい出ました、基俊介です(笑)「だるいだるいだるいだるい怖い怖い…だるいだるいだるい…」明かりがついて「あ…」といって父の足にしがみついていた手をパッと放し、すんっとした顔になってました(笑)ここ好きなんだよね~。

お父さんこの暗転の時に長々と台詞を言ってたんだけど、前見た時こんなにお父さんの台詞聞こえたかなあ?お父さんの台詞をいうとき周りがあまり声を出さないことで聞こえやすくしたのかもしれないと思った。

 

ルミが出て行って写真撮ってもらうまで帰らないという愛夢のところ。「姉ちゃん好かれるかな?」と彗君がいうんだけど、彗君の肩に愛夢が平手打ち「バチん」とかなり痛そうでした(笑)

母と娘の言い合いで何か言いたそうにしている彗。入りたいけど入れない状態でした。

 

毎度お父さんとの言い合いの「関係あるだろ」の時の真剣な基君の顔が好き。基君が普段怒るところなんて見たことないし、今後もきっと見ることはないだろうから基君が怒るとこんな感じなんだ~って思った。(本人はいたって真面目だし、演技ですが。) 基君の怒りのこもった演技が好きです。

 

楓との話で彗君が「母が病院で『楓ー』って言ってて俺めっちゃそれだけ覚えていて、今やっと謎が解けました(ニュアンス)」の台詞を言いながら右手でこめかみに指を当てて考えていた仕草をする。

 

心にない「好き、好き、好き、好き……」の時、だんだんと声のトーンが落ちる。初日よりもこのトーンの落とし方が上手になっていた気がする。

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電話の後、お父さんに「モテすぎるんだよ」っていうとき、頭を抱えていて可愛かった。「恋愛ってなんだろう?」って言った後、お父さんの話聞きながら携帯返信する。これ完全話聞いてないですね。連絡しているのは彼女ですか?

「モテすぎて怖い」は両手で顔を包んでいてこちらも可愛かったです。

お父さんが「刺してみろ」と言って彗君が刺すふりをする時にオーバーリアクションの父の反応に「だるいだるい」っていってて基俊介発動してた。

 

ルミが「あんたのそういうところ嫌いだわ」とはーちゃんに言う時、楓が少し動きながら「え?」と言っていた。これ初日こんなにわかりやすくやってたかな?動きまではつけていなかった気がする。これ、楓の中で引っかかっていた言葉だったんだと思う。

「本当の気持ちがいえなくて大丈夫なふりをするところ」このルミの言葉が楓に刺さったんだね。同じとき、私の心にも刺さりました。

 

1週間だけ付き合ってる彼女のことでみんなから責められる彗の焦り方が可愛い。「だって」の連呼。女性のやり取りを見ていて「俺ひどいじゃん」っていいながらほっぺを膨らませて顔ぷくーってさせてた。かわいい。

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「でもね、本当にあなたのことがすきだった」と楓が言った時の夕美の表情は恐らくセイジくんのことと重なったんだろうな。

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案内人が水を欲しがって水を探す時、ソファの横の椅子を飛び越える基君。はい、ジャニーズ基俊介!運動神経は抜群ですね~。「オーナーは来ません!はい!解散!」の時は腕組みをして「どうする?とりあえずあの〜」って声だけは聞こえた。


お母さんに抱きしめられる時はちょっと目を薄めにしてトントンしてた。トントン死ぬからもっと見せて欲しい。なんならトントンしてほしい。


DJシーンは音楽に合わせてリズムに乗ってる基君が死ぬほどかっこよかったです。本当に様になっていて、DJやってる姿をずっと見ていたかった。DJの時、 お父さんと目を合わせてる姿がありました。この時のボイパはスクラッチを入れていて、この間とは違うアレンジを加えてた。いつもよりちょっと長めな気がしました。すごくかっこよかったです。そのあと英美香ちゃんにシャンパンこぼされて「まじで…」って言ってました(笑)

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最後のカテコがやばいんですけど、最後去っていくときちょっと振り向いてにやりって笑ったの。キラースマイルで死にました。基君は自分の需要をよくわかっていてさすがでした。基担はとろけました。

 


3回目は以上です。とりあえずボイパの位置をひたすら確認していました。死ぬ準備はできました。

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(好きなものと好きな人の写真を添えて)

 

1/23 12:00公演

この日はバタバタな1日で、忘れ物が多くて双眼鏡もボールペンも忘れてしまい私の頭の中の少ない記憶で書き起こします。とにかく鮮明に覚えているのは基君のカテコでした。ボイパは毎回思うけど、感情昂りすぎて記憶喪失気味。覚えているようでうろ覚えのようなふわふわした感覚です。

 


みんなが入場してくる時の音楽がすごく好きで、これから始まっていくんだっていう開けていくような音楽に毎回ワクワクしていました。サントラがあったら是非とも購入したい。

 


今日のスッポンパーティーシャンパングラスを手に持つ彗は腰に手を当ててテキーラ飲みしてました。はて?tequilaの亡霊でしょうか?私はその飲み姿が好きです。横顔が好きです。棚のところに移動してルミの観察するときに足でリズムとってました。はあああかっこいい。

 


友達からの電話に「うぃ〜〜」と言いながら出る彗。あれ、今までこんなにチャラい大学生だったか?大学生の基俊介が刺さる。

 


メトロノームを見つけた時、今まではスッと取ってたんだけど、少し止まって「あっ!見つけた!」みたいな感じで近づいてました。メトロノームの動きに合わせて指パッチンをして、はーちゃんにねえ!見て!というように手を広げてました。

 


セイジ君の飴のシーンは今回もタバコのようにふかしてたなあ。あの飴、右のズボンのポケットから出して左の胸ポケット(内側)にいれてたのね(笑)飴べったべたじゃんって思って見てて笑いそうになった。

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スツールに座ってお母さんと愛夢の話を静かに聞いている時、何も言葉を発さないけれど貧乏ゆすりをしていてちょっとイライラしてる様子が伝わってきた。

 


お父さんとの話で「関係あるよ」からの次の台詞、いつもよりトーン落としてきた。深みが出ていていい感じでした。

 


「離婚したんですっけ?」の楓との彗の会話のところで彗君は手を叩いて笑うんだけど、ちょっと置いてから「すいません」って言ってた。今日は結構間を空けてる感じがした。その間が絶妙でした。「うぃっす〜〜〜」の「す」が長めで徐々に消えていく感じでした。

 


「音楽は好きだし、、、、嫌いっすね」ためてトーン落としていました。やはりためは大事だと思った。言葉の重みが増す気がした。楓と話しながらヘッドホンの耳部分のところをトントンってしてた。長い指が綺麗でした。

 


雷で暗転したところの「だるい」は前半はだるいの連呼だったんだけど、後半は怖い怖いって言ってた。からのすんっっていう真顔に戻る表情はいつ見ても笑う。

 


「すきすきすき、、、、、、」本当に後半の方でトーンが落ちる(パパと掛け合いする前2個くらい)それまではちょっと気持ちがある感じ。

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「モテすぎて怖い」はムンクの叫び、両手で顔を包むポーズ。その前のお父さんの話を聞く時は両手を前に出して重心を後ろにして伸びをする体制でした(猫のポーズみたいな)。

 


今日の「解散」は案内人がわんわんって言いながらみんなを追い払っていました(笑)本当にこの案内人のキャラが良い。クセが強くてよい。

彗君の「どうすっか?」の声だけでかかったです。そのあとは聞き取れませんでした。

 


お母さんに抱きしめられる時の基君のトントンはいつもより多めに小刻みトントンしてました。基君にトントンされる未来はどこ?(ありません)

 


いつもはDJ姿の基君ロックオンで他の部分を見ていなかったんだけど、今回初めて2F部分で夕美と楓がアメリカンドックを食べてることを知りました。しかも本当に食べているのよ、基君のボイパ中も(笑)スキとスッポンのときはお父さんにちょっかい出されて「なんだよ」ってちょい笑ってた。ボイパが終わったあと、英美香にシャンパンをこぼされて基君すかさず「タオルちょーだい」って言ってた!タオルでゴシゴシ拭く基君が可愛かったです。

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カテコが死亡案件でした。毎回ニコニコスマイルの基君。この日もすごく満足そうな顔を見ることができました。

去り際、ちょっと振り向いてにこっとキラースマイルで「ばいばーい」って口パクで言ったかと思えば袖にはける手前でもう一度振り向いて「じゃーね」って言ってくれたの。すごく嬉しくて1人ではやる気持ちを抑えながら見続けました。

 

 

 

会う度に必ず幸せにしてくれる基君はこの日も本当に素敵でした。このカンパニーの雰囲気の良さはキャスト同士のアイコンタクトで伝わってくるし、そんな素敵なキャストに囲まれて日々頑張っている基君は本当にかっこいいなって思いました。

初めてだらけのことできっと不安なこともあったと思うけど、この経験が基君の未来に繋がっていきますように。

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早く会いたい気持ちと終わってほしくない気持ちで葛藤中です。誰一人欠けることなく最後までこの舞台が無事に終わりますように。